ミライト・ワン健保組合の「データヘルス計画」

データヘルス計画とは、平成25年に閣議決定された「日本再興戦略」に盛り込まれた「国民の健康寿命(※1)の延伸」をめざす取り組みのひとつです。
厚生労働省は「健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」を改定、新たに「保健事業の実施計画の策定、実施及び評価」という項目が追加されて、『データヘルス計画』が明確に位置づけられました。全ての健保組合が平成26年度中にデータヘルス計画を策定、平成27年度からはその計画に基づいて保健事業が実施されることになりました。そこで、ミライト・ワン健保組合のデータヘルス計画について、その中の主な項目を取り上げて概要をご説明します。
(※1)健康上の問題がなく日常生活を普通に送れる状態をさす。2013年のデータで男性71.2歳、女性74.2歳。

保険事業について
保険事業について

ミライト・ワン健保組合の健康課題とその対策

ミライト・ワン健保組合では、従来から実施している右のような保健事業について重点的に取り組んできました。これからの保健事業を計画するにあたり、加入者のレセプト(※2)や健診情報(※3)からデータ分析し、当健保組合の健康課題を抽出しました。
その課題と対策の方向性は以下の通りとなります。

ミライト・ワン健保組合が実施している主な保健事業

■ 特定健康診査、人間ドック、特定保健指導
■ インフルエンザ予防接種、歯科検診
■ 育児関連専門誌の配布、医療費通知

(※2)みなさんが保険証を使って医療機関にかかった時に、本人負担分以外の医療費を医療機関が
    健康保健組合に請求する「請求明細書」。

(※3)人間ドックなどの健診結果。

健康課題の抽出

保険事業について
保険事業について

生活習慣病分析

1. 生活習慣病の治療が必要にもかかわらず放置している群が156名(治療放置群)も存在している点。
また患者予備群も222名存在している。

2. 既に治療中であるが合併症や虚血性心疾患等の重症患者が30代、40代、50代と散見された。

保険事業について

1-1: 事業主、外部事業者との連携を元に放置者を減少させる仕組みづくり。

1-2: 治療放置群、患者予備群に対する受診勧奨や情報提供(将来リスク)、保健指導対象者への指導強化。

1-3: 社内掲示板やホームページを使った、若年層への情報提供。(生活習慣病リスクについて)

がん分析

1. 子宮の悪性腫瘍は、30代から徐々に上昇し、50代前半から急激に上昇する。若年層から受療している。

2. 食堂・胃、大腸の悪性腫瘍は、50代後半から受療率が急激に上昇する傾向にある。

保険事業について

1-1: がん検診受診者層の把握 50歳前後の受診率の向上。

1-2: 被扶養者の検診、積極的な推進 20代、30代の若年層への周知。

1-3: 診療開始日年齢の分析より適切な健診開始年齢を再考し、早期発見に注力。

2 :(胃がん対策)胃がんリスク検査、ピロリ菌検査の実施を検討。
(大腸がん対策)再検査の受診勧奨。

精神疾患分析

1. 年齢と共に受療率が上昇傾向にある。

2. 男性被保険者は50代前半の受療率が平均より高く、30代後半から40代前半の実患者数が多い。被扶養者は50代後半から60代前半の実患者が多い。

3. 他の疾病と異なり、若年層の患者数も増加しているため対策が必要。

保険事業について

1,2,3: メンタル疾患に関する現状の分析と将来リスクを分析して事業主と健保組合で連携して効果的な対策方針を検討・策定していく。

医療費分析

1. 医療費総額から見た男性被保険者、被扶養者の医療費抑制が課題
・医療費総額から見て男性被保険者が45.0%、被扶養者が51.6%を占めており医療費抑制の対策が必要。

2. 年齢階層別医療費割合からみた50代後半からの医療費抑制が課題
・男性被保険者、被扶養者は50代後半から60代前半で医療費に占める割合が平均より高くなっており医療費抑制の対策が必要。

3. 疾病別医療費分析からみた生活習慣病、調剤の医療費抑制が課題
・疾病別にみると生活習慣病が約15%を占め、うち約49%が重症疾患が占める、医療費に占める割合の大きさと、保健事業としての予防可能性の観点から、現役世代からの生活習慣病予防、重症化予防対策が必要。
又、調剤は約23%を占めているため、後発医薬品(ジェネリック)の利用促進の対策が必要。

保険事業について

1,2,3: 男性被保険者、被扶養者の健診受診の向上。

1,2,3: 被扶養者や任意継続被保険者への情報提供の工夫(健康への関心喚起)、健診受診を向上する動機づけ。

1,2,3: 社員(被保険者)を通じた被扶養者の健診受診の働きかけ。

1,2,3: 加入者への一次予防の推進。

3: 人間ドックの結果以降の要精密検査の再受診勧奨。

3: 調剤はジェネリック医薬品差額の通知等の利用促進。

保険事業について
保険事業について

基本情報

・健保には医療職スタッフが不在で、事業主と委託先の協力が不可欠。

・健診受診後のきめ細やかなフォローが難しい。

保険事業について

・被保険者へのアプローチは健康保険組合から直接行うのは非効率であり、事業主との協働(コラボヘルス)が必要である。

・年齢を重ねると生活習慣改善などの予防効果は期待が少なくなることから、現役世代の若年者から対策を行うことを重視する。

保健事業の実施状況

・健保から配布、発信するという一方通行の情報提供事業が多く、健康への無関心層への注意喚起が重要。

・参加型の保健事業が多く、参加率の向上や内容の工夫。

・被保険者へのアプローチがメインになっている。

保険事業について

・発信内容の工夫および被保険者(社員)から家庭内への情報伝達手段の工夫。

・事業主とのコラボを強化し、加入者の健康意識を高めて、自発的参加率を向上。

・習慣改善は家族の協力も不可欠であり、被扶養者向けのアプローチも重要。

・被扶養者への積極的な健診受診の伝達、情報提供の工夫。

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